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折りのかたち

日本人は、日常の中で何気なく「折る」ことをおこなっています。それゆえにまわりには、折り、畳まれているものが多く見受けらます。ごく身近な「折る」という行為であることが、日本人にとって何か特別な意味があるような気がしてなりません。

また、「折る」は、特別な道具を用いることなく、できてしまう単純な作業でありながら、生み出される結果に予想を超える意外な表情をもたらすことが魅力であります。一枚の紙を「折る」だけで、具象的な作品を作り上げる方法には日本古来の「折り紙」があります。「折りのかたち」を継承していくにあたり、「折り紙」の分野だけにとどまらず、折りの可能性を追求したいと考えるようになりました。

古来より受け継いできた日本人の心のかたちを、文化と造形の接点として現代の造形にしていく提案を行っていきたいと思います。

西村優子